アトピーのかゆみの原因


アトピー性皮膚炎の患者さんが一番苦しむのは「かゆみ」です。かゆみさえ治まればと楽になるのにと思う方が殆どでしょう。

そこで、そのかゆみの原因について発生機序、解決法について調べてみました!

 



【アトピー性皮膚炎についての基礎知識】

日本皮膚科学会によるとアトピー性皮膚炎とは「憎悪、寛解を繰り返す、搔痒のある湿疹を主病変とする疾患であり、患者の多くはアトピー素因を持つ」と定義されています。

この中の「アトピー素因」とは次の2つを指します。

1:本人または家族が、アレルギー性の病気(アトピー性皮膚炎やアレルギー性鼻炎、喘息、結膜炎など)をもっていること。

2:アレルギーに深い関係がある免疫物質「IGE抗体」を作りやすい体質を持っている事。

その為「アトピー性皮膚炎」であるかどうかを診断するためにはアレルギー検査を受ける必要があります。

 

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この検査でIGE抗体の数値を計ります。

IGE抗体とは本来寄生虫(抗原)から身を守るためにある抗体ですが、ダニや花粉と言った「アレルゲン」を抗原と勘違いして、それらを撃退するために抗体値が高くなっている状態がアトピー性皮膚炎です。

基準値は170以下が正常で、基準値以上の場合は何らかのアレルギー反応が出ている可能性があります。

この場合は何がアレルゲンなのかを確定する必要があります。

アレルゲンには前述以外に「ハウスダスト」「かび」「食物」「化学物質」等多々あります。

 

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ただ170以下でもアトピー性皮膚炎の患者は出ています。そこがアトピーの奇妙なところでもあります。

アトピー性皮膚炎の原因についてはまだ解明されていないこともありますが、一般的には「皮膚のバリア機能」が関係していると考えられています。

皮膚のバリア機能が弱まると水分が外へ出て乾燥してしまいます。

乾燥した皮膚は外からのアレルゲンなどの異物が侵入しやすくなり、刺激を受けることで「かゆみ」が発生します。

結果「かゆい」→「掻く」→「悪化」→「かゆい」→「掻く」と言う悪循環に陥ることになります。

「かゆみ」を抑えることがアトピー性皮膚炎の大きな命題です。

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【かゆみとは一体何?】

では「かゆみ」とは一体何でしょうか?

「かゆみ」や「痛み」は大切な皮膚感覚の1つです。

まず「かゆみ」を感じるには皮膚に炎症が生じる必要があります。

皮膚炎が起きると皮膚にある「肥満細胞」から「ヒスタミン」やその他の痒み物質がたくさん分泌され「痒み」」が生じます。

特にアトピー性皮膚炎の患者さんは皮膚のなかの「セラミド」と言う脂質が
不足しています。

その為乾燥状態に陥りやすく、掻くことで皮膚の状態が悪くなり、更に刺激に対して免疫反応が強くなることでヒスタミンなどの分泌を促すことになります。

また「かゆみ」とは今述べたような「末梢性のかゆみ」とストレスや内臓の病気が原因でオピオイドが作用して起こる「中枢性のかゆみ」の両方があるとされています。

 

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アトピー性皮膚炎の場合この両方が存在するために余計に痒みが増します。

 

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【アトピー性皮膚炎の痒みに関する大発見】

今年1月にアトピー性皮膚炎の「痒み」に関する画期的な研究結果が発表されました。

九州大学生体防御医学研究所の福井宣規主幹教授、大学院医学研究院の古江増隆教授、大学院4年生の山村和彦らの研究グループはアトピー性皮膚炎における惹起物質であるIL31の産生に、EPAS1と言うタンパク質が重要な役割を演じることを世界に先駆け発見し、その作用機序を解明した。

とあります。

実際の研究内容は専門的すぎる為分かりにくいので日経新聞の記事を転載させて戴きます。

かゆみ起こす源、九大がマウスで特定 アトピー薬に道
2017/1/9 20:47
アトピー性皮膚炎のかゆみを引き起こす源となるたんぱく質を、九州大・生体防御医学研究所のチームがマウス実験で突き止め、9日付の英科学誌電子版に発表した。チームは「将来、かゆみを根本から断つ治療薬の実現も期待できる」としている。
これまでの研究で、かゆみを直接引き起こすのは「IL―31」というたんぱく質で、アトピー性皮膚炎患者の血中では健常者と比べて10倍以上多いことが知られていた。血中の免疫細胞が刺激されると大量に生じるが、その詳しい仕組みは解明されていなかった。
チームは今回、皮膚炎を発症したマウスと健常なマウスで、免疫細胞のたんぱく質を詳しく解析。皮膚炎を患うマウスでは、たんぱく質「EPAS1」の量が5~10倍だった。
EPAS1を健常なマウスの免疫細胞に注入してみると、IL―31は増えた。逆に、皮膚炎のあるマウスを遺伝子操作してEPAS1を抑制すると、IL―31も減った。患者の免疫細胞を培養して行った実験でも、同様の結果だったという。
こうした解析や実験により、EPAS1がIL―31の増減を左右し、かゆみを引き起こす源となっている、とチームは結論付けた。
チームの福井宣規教授(免疫遺伝学)は「EPAS1をつくらせないような薬剤を開発し、新しい治療法の選択肢を示したい」としている。〔共同〕

 

アトピー性皮膚炎は日本人の7~15%がかかっている「国民病」です。

これまではかゆみを緩和するステロイド剤などの塗り薬や自己管理による「アレルゲン」の減少を計る以外効果的な治療法はありませんでしたが、今回の発見によって明るい希望が見えてきました。

ただ実用化までにはかなりの時間がかかるはずなので、それまでは地道に自身ができる事を行い、少しでも「かゆみ」を抑えられるよう工夫して行く必要があります。

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